耳鼻咽喉科・頭頸部外科
治療方針
耳鼻咽喉科のがん(頭頸部がん)
耳鼻咽喉科領域のすべての領域に発生します。これらの領域は日常生活に深く関与する機能(食事を摂取して食道へ運ぶ機能、呼吸をして声を出す機能など)を有する所です。
頭頸部がんを治療するにあたり、患者さんの治療後の状態「生活の質(QOL)」を考えた治療を行う必要があります。一番大切なのは早期発見・早期治療です。
当院ではNBI内視鏡(特殊光によりがんを早期に発見できることが大きく期待されている内視鏡)をいち早く導入し、多くの早期がんを診断しその有用性を数多く報告してきました。次に、進行がんの場合には手術治療のみならず放射線治療、抗がん剤治療を組み合せた治療が必要となってきます。

第22回地域住民講座「耳鼻咽喉科領域のがんの早期診断と治療の重要性について」
当院にはマイクロトロンという放射線治療設備を有しており、最近では強度変調放射線治療(IMRT)も可能となりました。また、手術においては術後の生活レベルを少しでも向上させるべく、外科とチームを組んで再建手術を行っていますし、近年は経口的なレーザーを用いた喉頭温存手術にも積極的に取り組んでいます。術後に音声障害の残る場合は、言語聴覚士とともに音声再獲得を目標としたリハビリテーションができるようなプログラムを組んでいます。

甲状腺疾患
甲状腺疾患には、甲状腺のホルモンが異常を来すような疾患と前述のような腫瘍ができる疾患があります。前者の甲状腺機能性疾患には保存的治療を行い、必要であれば手術治療、放射線治療を選択しなくてはなりません。
腫瘍性疾患では手術が中心となります。腫瘍性疾患には甲状腺の腫瘍に針をさす検査をして細胞を調べ、術前にある程度の診断をつけて治療方針を相談することにしています。
甲状腺の手術には甲状腺の半分を切除する手術、一部のみを残す手術、全てを摘出する手術等があります。甲状腺すべてを摘出する手術においても術後に上皮小体(副甲状腺、血液のカルシュウムを調節している)の機能を温存するような手術も多く行い、術後患者さんの薬の内服を少なくするように心がけており、良好な結果を得ています。

第40回地域住民講座「甲状腺の病気について」
がん以外の治療
慢性副鼻腔炎
慢性副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)を内視鏡を使って鼻の穴から手術を行なっています。喘息も伴う慢性副鼻腔炎患者さんにも積極的に手術を行なっており、鼻のみならず、喘息にもよい効果が期待されています。また、副鼻腔は解剖的に複雑であり、コンピューターを駆使したナビゲーションシステムを導入することで、より安全に手術ができるようになりました。
音声障害
声がれ等が生じる病態を音声障害といいます。これらの疾患に対する治療は、大きく分けて手術治療と音声発声治療(手術をしない治療)があります。病態に応じて治療方法を選択することが必要であり、耳鼻咽喉科医師と言語聴覚士が共同で治療を行っています。

